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ステンレス電解研磨 溶接焼け取り さび、汚れ取り 及び 材質の簡易判別 不動態技術

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技術に関するQ&A

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【Q23】 ステンレス製ブラシや硝弗酸を過信していませんか?

2013/08/27

ワークが活性化され、前面に孔食発生!!大切な製品にはご注意を


【解説】
 溶接の焼け取り法を大きく分類すると以下に示す方法があります。

1. 機械的方法(研削法)

1)ブラスト法
2)グラインディング法
3)ワイヤーブラシ法(鉄製ワイヤー、SUS 製ワイヤー)

2. 化学的方法(酸洗法)

1)硝弗酸
2)王水等

3.電気化学的方法(電解法)

1)中性電解法
2)弱酸性電解法

 施工現場での焼け取り作業は、騒音、粉塵、安全等の観点から手軽に行えるワイヤーブラシ法が多く行われ、ステンレス材に対してはもらいサビの要因を防ぐ為、SUS製ブラシを使用する事が常識となっています。

 当社はかねてから溶接の焼け取り法として中性電解法を唱えていますが、或る現場で SUS 製ワイヤーで焼け取りを行ったところ、サビが短時間で発生したとの相談があり、SUS304 材に Tig 溶接を行った試験片を用い、各種方法で焼け取りを行い、短時間で除去表面の状態が評価できる"塩化第二鉄溶液法による孔食試験"を行ったところ、【写真33】に示したような結果が得られました。

 本結果から、

1) 溶接焼けを除去しないと孔食は全面に発生する。

2) SUS 製ワイヤーは鉄製ワイヤーと同程度に孔食が発生する。また、長時間ワイヤー掛け処理した方がより活性化する為、孔食数が増えている。このことから、SUS 製ワイヤーは焼け取り用ツールとしては不適当で、重要な被処理材には適用できない。

3) 硝弗酸処理も全面に孔食を発生させるので、不適当な焼け取り法である。

4) 中性電解法(今回は原子力向けを対象に NEO#100Aで試験)は上記1)、2)、3)と比較し不動態化効果により格段に耐孔食性に優れていることがわかる。また、ワイヤーブラシにより活性化された表面を電解処理によって再び不動態化し改質していることが認められた。

(1)未処理(溶接焼けそのまま)
スケールの残存は、孔食発生の原因
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【写真33-1】未処理(溶接焼けそのまま)
(2)鉄製ワイヤーブラシ掛け(短時間)
未処理とほど同程度に孔食発生
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【写真33-2】鉄製ワイヤーブラシ掛け(短時間)
(3)SUS製ワイヤーブラシ掛け(短時間)
鉄製ワイヤーブラシと同程度の孔食発生
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【写真33-3】SUS製ワイヤーブラシ掛け(短時間)
(4)SUS製ワイヤーブラシ掛け(長時間)
活性化するため、長時間処理した方が孔食数増える
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【写真33-4】SUS製ワイヤーブラシ掛け(長時間)
(5)硝弗酸浸漬(5分間)
溶接周辺の組織変化の境界線に、集中的に孔食発生
q20_img_05S.jpg
【写真33-5】硝弗酸浸漬(5分間)
(6)SUS製ワイヤーブラシ掛け(短時間)後、NEO#100A電解処理
ワイヤーブラシ単独よりも減少するが、ビード部は改善されず
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【写真33-6】SUS製ワイヤーブラシ掛け(短時間)後、NEO#100A電解処理
(7)SUS製ワイヤーブラシ掛け(長時間)後、NEO#100A電解処理
ワイヤーブラシ単独よりも減少するが、ビード部は改善されず
q20_img_07S.jpg
【写真33-7】SUS製ワイヤーブラシ掛け(長時間)後、NEO#100A電解処理
(8)NEO#100Aによる電解処理
不動態化効果により、ビード部の孔食も少なく、最も優れている
 これらの結果より、SUS 製ワイヤーブラシは焼け取りには不向きであり、一方、当社中性電解液での焼け取り法がいかに有効な焼け取り法であるかがわかりました。
q20_img_08S.jpg
【写真33-8】NEO#100Aによる電解処理




ステンレス電解研磨 溶接焼け取り さび、汚れ取り 及び 材質の簡易判別 不動態技術
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