技術に関するQ&A
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【Q2】ステンレスの腐食形態にはどんなものがありますか?
【A】 孔食から異常腐食へと変わります
【解説】
ステンレスの耐食性は、不動態化被膜によって得られるものであるため、溶接焼け取りに際しても、素材の表面に折角形成されている被膜を破壊することなく、むしろ強化するような配慮が必要であり、万一反対に被膜を破壊するような処理を施すと、その後の環境次第によっては下の【図1】に示すような各種の腐蝕を発生を促します。ステンレスの腐食形態には以下のようなものがあります。
【図1】ステンレスの腐食形態
(a)全面腐食
クロム系ステンレスで、非酸化性の酸(硝酸、濃硫酸以外の酸をいう)の場合に多く発生する。
(b)孔食
金属表面に施されている不動態化被膜の一部が破壊され、
腐食孔を生じる腐食形態をいう。
塩素イオンが存在する環境において、特に発生しやすい。(写真参照)
(c)すき間腐食
金属表面に異物が存在し塩素イオンが共存すると、そのすき間部分に選択的に腐食が進行し、次に述べるような粒界腐食や応力腐食割れなどの起点にもなりやすい。
(d)粒界腐食
結晶粒界又はその近傍に沿って選択的に進行する腐食形態をいう。
ステンレス鋼を約500~800℃に加熱したり、この温度範囲を徐冷すると結晶粒界にクロム炭化物が 析出して生ずる腐食形態をいう。又、このような熱的処理のことを鋭敏化といい、ステンレス鋼を製造するAP(アニーリング&ピックリング)ラインに於いても、冷却方法と条件に関してノウハウを伴う最も重要な工程のひとつである。※【図2】参照
(e)応力腐食割れ
クロム系ステンレスには殆ど起こらず、オーストナイト系に特有な腐食で、引張応力と腐食環境との相互作用によって発生するが、その何れかが欠けても発生しない。又、塩素イオンの他に硫化アルカリの存在下でも発生する。
