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ステンレス電解研磨 溶接焼け取り さび、汚れ取り 及び 材質の簡易判別 不動態技術

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【Q13】 ウルトラ不動態皮膜って何?

2013/09/19

 Q12でスーパー不動態皮膜について紹介しました。この膜は従来の酸化クロムを主体とする酸素系の不動態皮膜(Cr-O)にフッ素系の不動態皮膜(Cr-F)が複合した新規な不動態皮膜(Cr-O-F)で、耐塩素孔食性に優れているのが特長です。
 一方ウルトラ不動態皮膜は、オーステナイト系ステンレス鋼特有の欠点である応力腐食割れの防止に特効を有する新規な不動態皮膜です。

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 図1はステンレス鋼の湿食による腐食事例の形態別内訳を示したもので、孔食が25%に対し、応力腐食割れが38%で、両者を合わせると60%を越す発生率となります。


 応力腐食割れの原因の一つが塩素イオンです。塩素イオンは不動態皮膜を破壊する作用が強く、極微量でも孔食を発生させ、図2の模式図に示すように、金属自身が腐食環境に曝されることとなり、そこに引張り応力が働いていると、粒内割れや粒界割れにつながり、これらの亀裂が進展して応力腐食割れとなります。

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 このことから耐塩素孔食性に優れたスーパー不動態皮膜は、応力腐食割れ防止に効果が期待され、実際に効果もありますが、ここで電解液に一工夫加え、応力腐食割れ性に特効を示す不動態皮膜の形成に成功しました。これを「ウルトラ不動態皮膜」と呼称しています。
 スーパー不動態皮膜は、フッ素含有中性電解液を用いた電解処理により形成されますが、ウルトラ不動態皮膜は、フッ素に加え更にもう1元素を配合した究極の夢の電解液 "ピカ素 #SUS S・C・C"により形成されます。

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       (※孔食試験は、10%塩化第二鉄水溶液に室温で2時間浸漬)
    写真1 ウルトラ不動態化処理(#SUS S・C・C)による耐塩素孔食性改善効果

 ウルトラ不動態皮膜の耐塩素孔食性試験結果の一例を写真1に示します。SUS304 2B 材は、塩化第二鉄10%水溶液に室温で2時間の浸漬により孔食が発生しますが、"ピカ素 #SUS S・C・C"を用いた電解処理(ウルトラ不動態化処理)により、孔食が全く発生しなくなります。
 SUS304 2B 材を硝フッ酸に90分浸漬後孔食試験にかけると、未処理のサンプルよりも著しい孔食の発生が見られ、耐食性の低下が認められます。この耐食性の低下したサンプルにウルトラ不動態化処理を施すと、孔食が発生しなくなりますので、過去に酸洗処理して納入された機器類も、メンテナンス時にウルトラ処理を施せば、耐食性を改善出来ることが分かります。

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      左 割れ発生(無処理)    右 割れ発生なし(ウルトラ処理)
               写真2 U字曲げ試験片

 次に応力腐食割れ試験結果(JIS G0576 U字曲げ試験法ーB法)の一例を図3、4に、また写真2にU字曲げ試験片を示します。

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 SUS316Lの未処理、硝フッ酸浸漬処理サンプルは、750〜1100時間の間で割れが発生しましたが、硝フッ酸浸漬サンプルや未処理サンプルにウルトラ処理を施すと、夫々1450〜1700時間、1800〜1950時間へと寿命が大幅に延び、耐応力腐食割れ性に飛躍的な改善が認められます。

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 一方溶接部が存在する場合も、溶接焼けを残したものや、硝フッ酸で焼けを除去したサンプルでは、20〜40時間で溶接部から割れが発生するのに対し、# SUS S・C・C を用いて電解処理で焼けを取り、同時にウルトラ不動態化処理を施したサンプルは、600時間を越えても割れが発生せず、耐応力腐食割れ性が、大幅に改善されていることが分かります。





ステンレス電解研磨 溶接焼け取り さび、汚れ取り 及び 材質の簡易判別 不動態技術
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